新婚旅行を終え、換気で開けた窓から凍えるような風が吹き込むようになってきた、とある日のこと。
「ねーねー、友也さん。見て見てー」
ソファでくっついていた美夜がスマホの画面を見せてきた。そのついでに、当然のように友也の股間をわしゃっとつかむ。
「ん、これは……学校の教室? にしてはなんか……」
美夜が見せた画面には黒板に教卓、そして勉強机が映り込んでいる。見た目は教室そのものだが、なぜか勉強机はひとつしかない。一対一の放課後性教育……という、いかにも動画のタイトルでありそうなフレーズが脳裏に浮かぶ。
「これね、ラブホなんだって。他にもいろんな部屋があるみたい」
美夜の親指がスマホを軽快にタップし、ついでに股間をふにふにと揉んでくる。画面には病院の診察室、古民家、モンゴルのゲルのようなテント、工事現場の事務所、果ては昔の牢獄をイメージした部屋まである。
「バリエーションがすごいな……。どこら辺にあるホテルなんだ?」
豊かな乳肉を下からたぷんとすくいあげる。「あんっ」と甘い声が漏れ、細指がパンツの中に忍び込んだ。半勃起した竿に巻きつく指の感触が心地いい。
「新潟にあるみたい」
「おおう、けっこう遠いなぁ……」
「そうなんだけどー、たまには新鮮なこともしてみたいなーって」
美夜がぽしょりとつぶやき、友也のズボンとパンツをまとめてずり下ろす。友也は美夜の乳房をまさぐりながら、空いた手で代わりにスマホを持った。美夜は口を「ω」の形にして「むっふっふ~」と楽しげにつぶやき、両手で竿をすりすりとまさぐっている。火を起こそうとしているかのようなこすり方だ。
「もちろん家でするのも大好きなんだけどね? 長い夫婦生活を送るうえで新鮮な刺激は重要だと思うのですよ~」
「なんのキャラなんだ……うっく、ぉあ……っ」
ねちっこく亀頭を撫でまわし、透明な粘液のついた手のひらを見つめて「おー」とのんきな声を漏らすと、見せつけるようにねろりと舐めてみせた。
「ふへへ……やーらし」
友也がスマホをローテーブルに置き、美夜の肩を抱き寄せる。ルームウェアのチャックを下ろし、ふわりとこぼれ出た乳房を優しく撫でまわす。
「最近忙しかったから、息抜きに行くのもいいかもな」
「やったー。友也さん、好きー」
頬にちゅっちゅっと口づけをされる。口から抜け出る魂が見えた気がした。
「いろいろ部屋があるけど……美夜はどれがいいんだ?」
「えっとねー、教室がいいかな」
「ふむふむ」
美夜がしなだれかかり、亀頭を咥え込んだ。ちゅぽちゅぽと音を鳴らし、薄い唇で軽快にカリ首を弾く。猫を愛でるように美夜の頭を撫でた。
「他のシチュエーションも楽しそうだけどねー。それはまた今後のお楽しみってことで」
「わかった、いろいろ妄想しとく」
「ういうい~」
ふたりがなめらかに服を脱いで裸になる。暖房の設定温度を2度上げたところで、美夜がひざ立ちで友也の腰に跨った。
「教室だと2パターン浮かぶんだよねー」
「2パターン……とは?」
互いの乳首を指でつまむ。美夜の薄い唇がわなないた。
「えっとね、リアルに準拠して友也さんが先生であたしが生徒ってパターンと、その逆のパターン」
「リアルに準拠って……」
「あたしと友也さんって10歳差でしょ? 友也さんが20台後半の高校教師でー、あたしはその生徒、とか」
想像してみる。教卓に立って可もなく不可もない授業をする自分と、いたずらっぽい目で見つめてくる美夜。
「美夜の席は窓際で前から三番目辺りかな……開けた窓から吹き込む風がカーテンを揺らして、頬杖をついた美夜が微笑んでて……」
「おっと妄想が思いのほか具体的だー!」
美夜がけらけらと笑い、細指を波打たせて肉竿をしごく。美夜の乳頭がぷっくりと膨らんでいる。
「あたしは友也先生が好きでたまんないけど、他の人にはきっちり隠してるの」
「容易に想像がつくな……美夜ってその辺きっちりしてるもんな」
「うぇへへ……。あ、ちなみに女子校です」
「美夜も具体的だな……」
「そんで、友也先生が資料を運ぶのをさりげなーく手伝って、ふたりきりになった瞬間にエロいいたずらを仕掛けるの」
「なにそれ最高か……」
「ボタンを開けて谷間を見せたり、スカートをめくって見せたり……もっと仲よくなったらち○こを触ったり」
「痴女感がすごいんだが」
「しょうがないじゃん、年の差と立場の違いを少しでも埋めたいんだからー」
乳頭をきゅっとつねる。美夜が細喉を突き出して震えた。
「でも美夜は可愛いからな……。いきなりそういうことをされてもシンプルにすげぇ興奮しそうだ……美夜は可愛いから……」
美夜が照れ照れと笑う。可愛すぎか。
むっちりした太ももを撫で、脚のつけ根に指を這わせる。たっぷりと潤んだ花びらに指で触れ、離しては沈める動きを繰り返す。ちゅぷちゅぷといやらしい水音が鳴り、美夜が艶めかしく腰を揺らした。
「美夜」
親指でクリトリスを軽くこすりながら、じっと見つめる。美夜はなにも言わずに友也に背を向け、人差し指と中指を鉤状に曲げて肉杭をつかんだ。脚をM字に開いてゆっくり腰を下ろす。
「うんん……っ」
ぬちゃ、と音を立てて亀頭が花びらにめり込み、心地よい穴の中へずぶずぶと沈み込んでいく。やがてと肉尻が色っぽくひしゃげ、くったりと力を抜いた美夜が後ろに倒れ込んできた。
「ふぃ~……」
ソファにもたれかかった友也に身を任せる。
「逆パターンはどんな感じで考えてるんだ?」
腋の下に腕を通し、頬や乳房を撫でながら尋ねる。
「ふぇぇ……? えっとねぇ……」
「待った、今のが可愛すぎて死にそう」
「友也さんはチョロいねぇ~……ふへへぇ……っ」
祝福するように頬にキスをしてくる。追い打ちはよくないと思う。もっとやってほしい。
「あんっ、もう……んっ、んぅっ、、はぁぁ……っ」
乳頭を人差し指と親指でくりくりと挟み、うなじに舌を這わせる。美夜が悩ましげに身体をくねらせ、膣ヒダでいたずらっぽく食い締めた。
美夜が人差し指をあごに当て、「んー」と愛らしくうなる。
「えっとね……なんか喋ってるうちに、今回は逆パターンでやりたくなっちゃった。そっちでやってみたいことがいろいろあるっていうか」
「美夜が女教師ってパターンか。すげぇいいな……」
「わざわざ女教師って言っちゃう辺り、友也さんのAV遍歴が垣間見えますなぁ」
「こらこら」
乳頭を強めにつまむと同時に腰を突き上げる。
「ひぅっ」
美夜の背中が弓なりに反り返り、なめらかな肌に痙攣のさざ波が走った。小さな耳や首まで赤くなる。嗜虐心に火がつき、豊乳の下に両腕をまわしてどすどすと突く。
「あぐっ、ひっ、んっく、はぁうぅ……っ」
「美夜が女教師……すげぇいいな……」
「ふへへぇ……やったっ、ぁっ、はぁぁ……あっ、イクっ」
膣肉がにぢりと締まる。しっとりと熱を帯びた肢体が二度、三度と震えた。
「担当教科はなんでしょうか」
「えっとねー……ふへへ、ひみつー」
「なにそれ可愛すぎか。教えたまえ」
「ないしょー」
「教えてくれないと動かさないぞ」
「えぇ……それはだめ……泣いちゃう……」
「うぐ……す、すまん……」
ほんとにしゅんとされてちょっと慌てた。
「ね、友也さん……いっぱい突いて? びゅるびゅるーって出して……?」
振り返った美夜が切なそうにおねだりをする。
「……わかった」
両手の指をめいっぱい開いて乳肉を鷲づかみ、斜め上に力強く突き上げる。
「あぐっ、あっ、かはっ、はっ、ひぐっ、はぁっ、はぁぁ……あはぁぁぁ……っ」
美夜が首をぶんぶんと左右に振って喘ぎ、友也の腰振りに合わせて肉尻を前後に揺らす。蜜ヒダの締めつけは心地よく、指と指のあいだからはみ出す乳肉がいやらしい。
「ぐぅ……そろそろ、出る、出すぞ……っ」
「あはぁぁ……いっぱいっ、出しっ、てぇ……っ」
どすん、と力強く膣奥を突き、遠慮のない量の白濁を注ぎ込む。
「あぉぉぉ……あっ、はぁっ、あはぁぅぅぅ……っ」
美夜が尖りきった乳頭を上に向けて打ち震える。ぱくぱくと宙を噛む仕草があまりにも扇情的で、友也は射精の快感に眉をひそめながら、二度三度と愛おしい妻の膣内に力強く突き入れた。
× × ×
旅行当日まで、美夜は上機嫌にあれこれ調べて準備を重ねていた。友也が外出するとたまに帰宅時間をやけに細かく尋ねられたので、もしかしたらコスプレの準備をしてくれてるのかな……と淡い期待を抱いた。
迎えた旅行当日。ラブホに一泊するだけのちょっとした遠出ではあるが、美夜はスーツケースに荷物を詰め込んで気合充分といった様子だ。美夜だけ海外旅行に出かけるかのように見えた。
「友也さん、例のブツは準備できてる?」
「もちろん」
ふんすふんすと気合を入れる妻が可愛くて仕方がない。友也は美夜の指定でワイシャツとスラックスを持ってきていた。生徒役ということなのだが、自分が着るとただのサラリーマンにしか見えない気がするが大丈夫だろうか。とはいえ学ランを着ても違和感しかないのだが。
新幹線と鈍行を乗り継いで現地へと向かう。初めから卑猥な行為に及ぶことが目的の旅行だからか、美夜は朝からスイッチが入っていた。周りの席が空いた新幹線では友也の股間をずっと握っていて、ブラウスのボタンを外して胸の谷間を見せてきたりもした。
いたずらっぽい誘惑に友也は漏れなくしてやられ、数時間に及ぶ移動のあいだずっと勃起が収まらなかった。中学生でももうちょっと節操があるよな……と自分の性欲に呆れた。
駅からすぐのお店で海鮮丼をもりもりと食べ、予約していたラブホテルにチェックインする。
「うおぉ……これはすごいな……」
「ほんとだねー」
部屋に入るなりふたり揃ってぽかんと口を開けて呆ける。学校の教室をひとまわり小さくしたくらいの空間なのだが、教卓と勉強机がひとつずつ置いてあるだけなのでやけに広く感じる。
「それで、隣の部屋が……なるほどね」
いくら「そういう」プレイをするためとはいえ、ベッドがないとさすがに落ち着いて行為に及べないし、なにより眠ることができない。そのため、教室の隣に小さめの保健室が設置されていた。ベッドこそふたり用に大きいものの、それ以外の設備はまるきり学校の思い出に重なるものだ。
「ふむふむ……これはなかなかですなぁ」
コートを脱いだ美夜が楽しげに笑う。友也もコートを脱ぎ、保健室に用意されたハンガーにかけた。
「どうする、さっそくするか?」
「ん……そうだね。それじゃ、お着替えターイム」
美夜が鼻唄混じりにベッドのほうへ向かい、カーテンを閉めた……かと思ったら、にょっと顔だけ覗かせて楽しげな笑みを浮かべた。
「着替え終わったら座って待っててね」
「わかった。それ可愛すぎるぞ」
「うぇへへ……」
顔だけの状態で照れ照れと笑い、カーテンの内側に引っ込む。友也はいそいそと着替え、あらためて「学生じゃなくてサラリーマンだな……」と思いつつ教室へ移動した。
ひとつしかない席に腰を下ろす。
「うわ……懐かしい」
思わずつぶやいてしまった。正面から見る教卓と黒板。大学にも似たような教室はあったが、この教室風の空間は中学校、あるいは高校を思い起こさせる。年齢ひとまわり以上前の記憶が断片的によみがえり、思わず目を細めた。
しばし待っていると、保健室と教室をつなぐドアが開いた。
(マジか)
現われた美夜の姿に思わず息を呑む。
美夜はいわゆる『女教師』の姿をこれ以上ないほどに体現していた。
新鮮なメガネ姿に、きっちりと前髪を分け、ふたすじだけ垂らした髪型。
可愛らしい顔を大人っぽく彩るイヤリング。
谷間の覗くブラウスに、むっちりした下半身を包むタイトスカートと黒タイツ。
そしてよく響く音を鳴らすヒール。
男の妄想を具現化した美夜が、指示棒と教科書を持ってにんまりと笑っている。
(遠出した甲斐があった……)
友也はすでに満足していた。しいて言えば写真を数百枚ほど撮りたかった。
「はい、友也くん。号令をお願い」
「え? あ、はい。起立、礼、着席……」
勝手に敬語になってしまった。さりげないくんづけに激しくときめく。
美夜は教卓の前を優雅に一往復すると、指示棒を見せつけるように伸ばした。
「それでは、これから保健体育の授業を行ないます」
「え、ほ、保健体育……ですか?」
「そうよ」
美夜が指示棒で友也の胸をずびしっと差し、それからゆっくりと下にすべらせ、股間の辺りでくるくると回してみせる。
「恋人の膣内に容赦なく中出ししまくるエッチな男の子に、女の子が生を宿す仕組みをきちんと教えてあげます」
「え、あ、は、はい……」
「ちなみにノートをとる必要はありません。私の話を聞くのを疎かにしてほしくないので」
「私……」
「し、私語禁止っ」
先生が照れた。死ぬほど可愛い。
まったく……とぽしょぽしょつぶやき、照れ隠しなのか垂らした前髪をみょんみょんと引っ張る。新しいクセを発見した。
「それでは授業を始めますが……今のうちになにか言いたいことはあるかしら?」
「学生のときにこんな先生が、あるいは家庭教師がいたら……と血の涙が出そうです」
「なんだか切実な願いね……。べつに、いくらでも叶えてあげるけど」
前髪をくるくると指に巻きつけ、ほんのりと頬を赤らめて流し目を送る女教師。
「先生、なんかもう胸いっぱいです」
「じゅ、授業を始めます」
なんだろう、予想以上に楽しい。年下妻が演じるツンデレ女教師。なるほどパワーワードにもほどがある。
「ちなみに授業のデータはのちほどクラウドで共有します」
「本格的!」
「そういう設定……じゃない、当たり前でしょう、今は令和よ? 令和」
設定という言葉を慌ててごまかす先生が可愛い。
美夜はこほんこほんと咳払いをすると、チョークで図を描きだした。
(やたらとうまい……)
描いているのは卵子と精子だとひと目でわかるのだが、その図がやたらめったらとうまいのだ。美夜が料理本を出したときは大学からの友人であるイラストレーターの美穂に絵を描いてもらったが、美夜自身が描くのもアリかもしれない。
「まずは精子と卵子の出会いから説明するわね。ちなみに精子っていうのは、その節操のないち○こからびゅるびゅるーって出る白くて濃くてねばねばした美味しなんでもないわ」
「ブっこもうとして失敗してる……」
美夜がつかつかと歩み寄り、指示棒で胸をつっついてくる。
「おふぅ!?」
一発で乳首を当てられ悶絶した。
「先生の話の腰は折らないように」
頬を赤らめた美夜先生が黒板前に戻る。ううん、楽しい。
「まず、成熟した主席卵胞のなかの卵子が膜を破って卵巣の外に飛び出すと、卵管采というイソギンチャクのような形をした部分がその卵子をキャッチし、卵管の入り口である卵管膨大部で待機します」
(あ、ガチの授業だこれ)
冒頭の数行でいろいろと察した。
「そして射精された何億個もの精子は子宮に入り、卵管を通って卵子のもとへとたどりつきます。24時間しか生きられない卵子と違い、精子は平均して3~5日間生き延びると言われています」
美夜がちろちろと舌を出して目を細める。唐突な色っぽい表情に勃起した。
「射精とともに卵子へと目がけた競争はスタートし、卵子が待つ卵管膨大部まで最初にたどり着いた何億匹のなかのたった1匹だけが、卵子と受精することができるのです。精子は頭からアクロソームという卵の殻を溶かす酵素を出していて、その作用で卵の殻を突き破って内側に侵入します。侵入した瞬間、卵の周りには受精膜というバリアが張られ、他の精子の侵入を防ぎます」
次は受精卵の着床と妊娠成立についてのメカニズムについて説明するわね……とつぶやき、友也のもとへ歩み寄ってまたしても乳首当てゲームを始める。今度は逆側の乳首を一発で当てられた。「敏感ですこと」と冷たく吐き捨てられた。キャラが定まっていないのも込み込みで可愛い。
「卵管膨大部で受精できた胚は、細胞分裂を繰り返しながら卵管のなかをコロコロと転がり、子宮にたどり着き、そしてふかふかに準備された子宮内膜へと着床します」
クラウドで共有する(設定)でよかったなぁと思う。ノートは間に合いそうにない。
「胚が着床するのは5~7日目。受精から着床までのステップのあいだのどこかで止まってしまう胚も存在します。その場合は着床に至らなかったということであり、ハッチングし、子宮内膜にしっかりと着床した場合、妊娠が成立します」
美夜がお腹を愛おしげにさすってちろりと舌なめずりをする仕草にぞくぞくする。
「説明は以上よ。なにか質問はあるかしら?」
美夜がヒールを脱ぎ、なぜかわざわざ教卓へ腰を下ろす。椅子に座る友也からすればかなりきわどい角度。美夜はこれ見よがしに脚を組み、じぃっと見つめてくる。
(うわ……見えてる、見えてる……っ!)
タイツに包まれたむっちりした太ももとショーツに目が釘づけになってしまう。何年も身体を重ねている相手だというのに、本当に年上の大人の女性に弄ばれているかのような気分になってくる。
「ん~……?」
友也の熱を帯びた視線に、美夜が嗜虐的な笑みを浮かべる。ゆっくりと脚を組み替え、心の奥底まで見透かすようにじぃっと見つめ、教卓から下りた。
「こ~ら、話を聞いてるの?」
指示棒であごをくいと上げられる。喉元を無防備に晒す姿勢は強烈な主従関係を連想させた。
「す、すいません……煩悩に負けてます」
「現在進行形なのね……。あなたみたいにエッチなことばっかり考えてる人ほど、ちゃーんと授業を受けないとダメなのよ……?」
美夜が机を横にずらし、友也の股間をそっと踏んだ。
「ぉあ……っ」
タイツに包まれた柔らかな足がいたずらっぽく膨らみをさする。美夜が足を上げたことでふたたびショーツが見えてしまった。視線が股間を踏む足とショーツのあいだを何度も往復する。
「あらぁ……どうしてこんなに硬くなってるの? 今は授業中よ?」
指示棒を机に置き、人差し指であごを持ち上げてくる。メガネをかけた顔に浮かぶのは嗜虐的な笑み。いつもとは明らかに違う妻の顔に興奮が止まらず、足蹴にされた肉竿の切っ先から先走り汁が飛び出す。
「す、すいません……うぐ……っ」
足を左右に揺らし、ぐーりぐーりとねちっこくこすってくる。
「やぁねぇ、こんなにおっきくして……まるでケダモノよ……?」
足の指でカリ首の裏側を押さえ込む。友也の吐息が荒い。美夜も息を荒らげていた。
「ねぇ、どうするの? ち○こがこーんなぶっとく硬くなっちゃってぇ……。おうちに帰ってしこしこーってする? それとも我慢できなくて学校のトイレでしちゃう?」
「それ……は……」
すがるような目で美夜の口を、乳房を、そして下腹部を見つめる。美夜が切なげに眉をひそめ、薄い唇をきゅっと引き結び、それからちろりと舌なめずりをした。素の自分と演技の自分を行き来するような艶めかしい仕草。
「しょうがないわねぇ……」
美夜が足をどかし、友也の足元にひざまずく。内ももを撫でながらゆっくりと脚を開き、窮屈になったスラックスのチャックを開けた。
「やぁん……すっごいおっきくなってるぅ……」
パンツ越しに裏スジを愛おしげに撫でられる。ぎゅっ、ぎゅっと握られ、パンツのシミが広がった。
上目遣いで見つめながら、パンツと腹のあいだに中指、人差し指と見せつけるように挿し込み、肉竿を引きずり出す。竿をつかんだ細指に、すでに溢れかえっていた透明な粘液が絡んだ。
「あん……こんなにがまん汁出しちゃってぇ……。だめよ? こんなにだらだら垂らしちゃあ……。これだけでも女の子は妊娠しちゃうんだから」
酩酊したような表情で、鈴口に浮いた先走り汁の珠をちゅっと吸い取る。
「ちなみにがまん汁を舐めると~、…………すっごいエロい気分になります」
(急に説明が雑!)
心の中でツッコむも、美夜が演技をする余裕がないのは明らかだった。
「エッチな匂い……すごぉい……」
間延びした口調で嬉しそうに囁き、両手で竿を押さえて鈴口を入念にほじくる。次々と溢れる我慢汁をすすり、呑み込むたびに美夜の身体が震える。
「先っぽ、ぱんぱんになってるわよぉ……?」
血液がみなぎってつるつるに輝く亀頭を、舌を回してねちっこく磨く。それからぱくりと咥え、薄い唇でカリ首をぴっちりと締めつけ、人差し指と中指でタバコを持つように竿を挟んでこする。
「ぐ……ぁ……め、めちゃくちゃ、気持ちいいです……っ」
美夜がくしゃりと泣きそうな表情を浮かべる。友也の鼠径部に手を添えて肉茎を咥え、頬をくぼませて顔を前後させる。くっぽくっぽと鳴るいやらしい水音。ぴったり吸いつく内頬と亀頭を舐めまわす舌の感触に、腰ががくがくと壊れたように震える。
「精子、出ちゃうの……? 出したいの……?」
5本指を波打たせて竿をしごき、射精をこらえて震える友也の手の甲をさわさわとまさぐってくる。
「は、はい……もう、出したい、です……っ」
「それなら……こっちに出してみる?」
美夜がちろりと舌なめずりをして立ち上がり、ブラウスの前を開く。黒レースのブラのフロントホックだけ外し、頂が興奮で尖りきった乳房を剥き出しにする。
「先生……めちゃくちゃ興奮してますね」
「だってぇ……こんな太くてかたいち○こ舐めたらぁ……」
猫撫で声で囁き、友也の唇を蠱惑的に舐めてくる。その舌をぱくりと咥えてすすり、剥き出しになった乳頭を軽くつまんだ。
「んふぅぅ……っ! んっく、んっ、ふぅぅぅ……っ」
美夜がとっさに友也の肩をつかんだ。ひざが生まれたての子鹿のように笑う。
「はっ、ひぅっ、んっ、くひぃぃん……っ。こ、こらぁ……っ。先生のこと、いじめちゃだめよぉ……っ?」
震える吐息を友也の顔に浴びせ、両手で頬を包んでくる。
「先生のこっちも見たいです」
タイツに包まれたむっちりした太ももをこする。
「ふふ……いいわよ? 好きに破いてごらんなさい……」
「え、いいんですか?」
「んっく、い、いいわよ……だから、もう手は離して? ね? ちくびあんまりくりくりってしないで、ひんっ! ぎゅ、ぎゅってするのもだめ……あっ、こらっ、ちがっ、そんな、お乳搾るみたいにしないで……あっ、あっ、あっ、あ……っ」
美夜ががくんと腰を折り、友也の肩におとがいを乗せてか細い声で喘ぐ。
「先生、イキそうなんですか?」
返事はなく、吐息混じりの嬌声が耳朶を打った。膨らんだ乳頭をこよりを作るようにこすり、絶頂へと追い立てる。
「イっ、く、イク、イク、イク……うぅぅぅぅ……っ」
腰を曲げた美夜の身体が大きく揺れ、耳元で聞こえる吐息がいっそう荒くなる。触れる頬はじんわりと熱を帯びていた。
「先生のエロいところを見れたので、そろそろタイツを破かせてもらいますね」
「うぅぅ……調子、に、乗るなぁ……っ」
首にまわした腕でぎゅっと抱きしめ、顔を傾けて唇を重ねてくる。美夜の口内は唾液がたっぷりと溢れていた。水音を立てながら舌と舌を絡め、いっそう敏感になった身体をさする。
「それじゃ、破きますよ」
肩をつかんで上体を起こし、下半身を包む黒タイツに穴を開けて広げる。
「……え?」
露わになった下着を見た瞬間、思わず呆けた声を漏らしてしまった。
ショーツはブラと同様に黒レースだった。そこまではいいが、こちらは薄紅色の粘膜が剥き出しになっている。大事な場所を隠す気などさらさらない、牡の劣情を煽るためだけに作られた卑猥な下着。
「先生、なんでこんなにエロい下着を穿いてるんですか?」
「さ、さあ……なんででしょうね……?」
友也の耳をさわさわとまさぐりながら蠱惑的に腰を揺らす。剥き出しになった花びらに右手中指を添えると、美夜がきゅっと唇を引き結んだ。
「ここに挿れていいんですよね?」
「……そう、ね」
「先生、俺のが太いって言ってましたよね。このまま挿れても大丈夫ですか?」
美夜の手が肉竿を包み、ちゅこちゅことしごく。細喉がこくりと鳴った。
「大丈夫、もう準備はできて……って、あっ、ちょっ、こらぁ……っ」
たっぷりと潤んだ膣内に中指をずぶずぶと挿し込む。
「念のため、もうちょっと準備しておきましょう。痛い思いはしてほしくないですから」
「うぅ……私の生徒がとんでもない鬼畜だぁ……」
ちょっと素が混じってきた。
中指をゆっくりと、根本まで挿し込んでいく。
「はぁうぅぅ……っ」
細指が友也の肩をつかみ、タイツの破れた両脚がひし形になる。息を呑むほど卑猥な体勢。
膣内の柔らかなところをくにくにと丁寧に押し込む。
「あっ、ぐ、はっ、はぁぁ……あはぁうぅぅ……っ」
溢れ出した蜜液が手首まで濡らす。美夜の指が肩に食い込み、ふたたび腰が折れ曲がり内股になっていく。
「先生、気持ちいいですか?」
「き、きもち、いい、わ……あたま、おかしくなりそう……」
「いくらでもおかしくなってください」
目の前で震える乳房に吸いつき、舌で乳頭を転がす。
「うくぅぅ……だ、め、だめ、いっしょにしたらだめっ、あっ、やっ、指でくりくりするのだめっ、やぁんっ、中そんなにいっぱい押しちゃだめ、だめ、だめ……イっ……く……っ」
空いた手で乳頭をつまんで3点を同時に責める。美夜の身体が断続的に痙攣し、不意に強烈に反り返った。膣ヒダが中指にぴったりと貼りつき、美味しそうに食い締めてくる。
「うぁうぅぅぅ……ひっ、んぐっ、やぁっ、イってるっ、イってるからぁ……っ」
なおも乳頭を舐め転がし膣ヒダを押す友也の頭をかき抱き、美夜がいやいやと身体を振る。乳飲み子をあやすような仕草と対照的に、劣情のである愛液は友也のひじにまで垂れていた。
「はっ、ひ……っ」
美夜がその場で千鳥足のごとくふらつく。
「それじゃあ、そろそろ先生の中に出したいです」
「こ、のぉ……鬼畜ぅ……っ」
ずれたメガネが色っぽい。美夜は可愛らしくなじりながらも、友也の肩に手を置いて腰に跨った。ぐっしょりと濡れた膣口に亀頭が当たり、血管の浮いた肉茎が熱くて柔らかいヒダに呑み込まれる。
「はぁおぉぉ……っ」
肉尻が太ももにとん、と心地よい重みを伝える。友也は美夜の背中を抱きしめ、唇をぴったりとくっつけて舌を絡めた。
「先生、痛くないですか? 大丈夫ですか?」
「だい、じょうぶ……ていうかもう、なにされてもイキそう……あっ、あっ、あっ、あっ」
肉尻をつかんで軽く揺する。美夜が惚けたように口を開け、おとがいを跳ね上げた。膣ヒダが獰猛なまでに食い締めてくる。
「気持ちいいみたいでよかったです」
「……不公平よ。あなたもちゃんと出しなさい」
半目になった美夜がゆるゆると腰を揺らす。穏やかな腰振りのわりに蜜ヒダの締めつけは異様に強く、視線と膣圧の両方で早く出せとせがんでくる。
「もっと具体的に言ってくれますか?」
鼻先同士をくっつけて意地悪く尋ねる。美夜が目を見開き、頬を赤らめ、ぷいと目を逸らし、それから「こんにゃろ」と反撃するようにキスをしてきた。
「……この太くて硬くてたくましいち○こで私の中をがんがん突いて、いちばん奥の大事な大事な場所に、好き放題びゅるびゅる出しなさいって言ってるの」
「……先生って死ぬほどエロいですね」
頬をむにーっとつままれる。すぐに離すかと思いきやそのままみょんみょんと伸ばされた。いろいろと限界らしい。
「ほ、らぁ……はやく、はやくぅ……っ」
美夜が腰をゆっくりと上げ、愛液でぬらぬらといやらしい光を放つ肉茎が露わになる。そのまま肉尻を重力のうながすままに下ろし、狙いすましたかのように肉茎の根本を食い締めた。
「ぐぁ……っ」
不意打ちで一気に昂ぶる射精衝動。顔をしかめる友也に、美夜がしてやったりと笑みを浮かべる。
「ほーら、家にいても移動してても四六時中勃起してるやらしいち○こ、さっさとびゅーびゅーしちゃいなさい? 我慢しなくていいのよ?」
ぱちゅん、ぬちゅ、ぐちゅん。
美夜は腰を上下させるだけでなく、下ろした瞬間にぐりりと前後にスライドさせながら締めつけてくる。動きはさほど早くないのに、一撃一撃で確実に射精へと追い詰めてくる扇情的な腰遣い。
「こ……の……っ!?」
反撃で腰を突き上げようとしたが、美夜の手がひざを押さえつけてきた。
「だめー。君は私に好き放題気持ちよくさせられるの。わかった?」
背すじを弓なりに反らせ、根本までつながったまま腰でぐりぐりと円を描く。結合部では白く濁った蜜液が空気を含んで白綿のようになり、ショーツとタイツの黒といやらしい対比を作っている。
「う……ぐ……っ、ちょっと、待って、ください……これ、やば……っ」
友也のひざを押さえつけ、柔らかな豊乳を突き出してのグラインド。暴力的なまでに卑猥な光景と蜜肉の甘い締めつけに、こらえようのない射精欲求が込み上げてくる。
「はぁぁ……ち○こ、むくむくーっておっきくなったわよ……? 出ちゃう? びゅるびゅるーってしちゃう? ね、ね、ね……っ?」
美夜の目がいつにない嗜虐の色を宿してギラつく。円を描く腰遣いを続けながら蜜ヒダで甘く締めつけ、ちろりと舌なめずりをして、早く出せ、早く出せとせがんでくる。
「ぉ……ぁ……出る、出る、出る……っ」
一方的に注ぎ込まれる快感が許容量を超え、あふれ出た。膣口にこすりつけられた肉槍の切っ先から勢いよく白濁が噴き出す。
「あ……はっ、はぁうぅぅぅ……んっく、ひぅっ、すごっ、あつっ、いぃ……っ」
友也のひざを押さえたまま美夜が打ち震える。目の前に突き出された豊乳にたまらず吸いつくと、美夜はさらなる快感を求めるように乳房を押しつけてきた。射精の脈動に震えながら夢中で乳頭を舐め転がす。美夜は全身を痙攣させながら腰を前後にグラインドさせ、射精が収まっても残り汁をすべて出すまで腰を止めなかった。
「はっ、はぁっ、はぁぁぁ……っ。ふふ、どう? 気持ちよかった……?」
友也の頬を手で挟み、愛おしげに唇を重ねてくる。
ほっそりした身体を抱きしめ、
「先生……俺、もっと先生としたいです」
くいくいと腰を振る。それだけで美夜の表情がとろりと蕩けた。
「ひぐ……っ、はっ、あはぁ……っ。いい、わよ……っ。どんなふうにしたいの?」
「えっと、あっちでじっくりしたいです……」
保健室を指差す。美夜は人差し指をおとがいに当て、「んー」と可愛らしく唸ると、
「先生ふらふらだから……抱きしめて運んでくれる?」
「わかりました」
美夜がよろよろと腰を上げて結合を解く。友也も立ち上がり、肩を抱こうとしたところ――黒タイツに包まれた肉尻に目が釘づけになった。
「先生、移動のやり方をちょっと変えてもいいですか」
「へ? どういう……ぅあっ」
肉尻をつかんで引き寄せ、後ろから貫いた。
「ぇ、あ……っ?」
美夜がひざに手をついてがくがくと震える。
「このまま行きましょう」
手首を手綱代わりにつかみ、立ちバックをしたままよろよろと進む。
「……友也くんってほんと変態ね……あっ、うぅぅ……っ」
油断すると次々と恥ずかしい言葉でなじられそうなので、何度か強めに突き入れた。膣肉が強烈に締まり、美夜の言葉が途切れる。
つながったままよたよたと保健室に足を踏み入れ、結合を解いて美夜をベッドに寝かせた。カーテンを閉めて薄暗くなった途端、学校の保健室での秘めごとという感覚が一気に強まる。友也も美夜もはだけこそすれど服は着たままで、そのことが余計に背徳めいた感覚を与えてくれる。
「ねぇ……もう、私、力が入らないわ……」
「大丈夫です、俺が一方的にいじめるんで」
目を見開く美夜のタイツに包まれたひざ裏をつかみ、精液のこぼれている膣口に肉槍を埋め込む。
「ぁ……ぉぉ……っ」
美夜の声はかすれ、動物じみていた。斜め下にずんっ、ずんっと力強く打ち下ろす。抽送の衝撃で美夜の乳房が瑞々しく震える。鮮やかな色をした乳頭が薄暗い空間で残像を作るように揺れた。
「先生、気持ちいいですか?」
「あぐっ、はっ、はぁぁぁ……っ」
「気持ち、いいですか?」
どずん、とひときわ力強く突き入れ、膣奥を亀頭でこする。美夜がおとがいを突き上げ、ぱくぱくと宙を噛んだ。
「んくぅぅぅ……っ。き、もち、いいわ……とって、もっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
抽送の速度を上げる。ひざ裏を押さえたまま覆いかぶさり、腕立ての姿勢で見つめ合う。ベッドが軋み、美夜が切なげに眉をひそめる。
美夜の細指がそろりと伸び、友也のシャツのボタンを外した。
「先生……?」
快感に次ぐ快感で目も虚ろになった美夜の手がTシャツの中にすべり込み、腹から胸にかけて撫でながらめくり上げる。細指が乳首に触れ、すりすりとまさぐってきた。
「おぁ……っ」
「ふふ……友也くんの乳首もすっごい勃ってるわよ……?」
「ぐ、ぅ……そ、それを言うなら、先生だって……っ」
乳首をつままれたまま、お返しに乳頭をつまみ返す。美夜が唇を引き結び、膣内の締めつけがいっそう強くなる。
「ぐぅ……ほら、先生だって、ぴんと勃ってる……っ」
「んくぅぅ……っ、そんな、こと、ない……あっ、はぁっ、うっく、ぅはぁうぅ……っ」
互いの敏感な部位をまさぐりながら突き入れる。美夜は口を無防備に開き、熱に浮かされたような顔で友也を見つめていた。美夜の乳房になにかが滴る。いつの間にかかいた汗だった。美夜のなめらかな肌にもうっすらと汗が浮いている。
「ね、友也くん……私、もう、友也くんの精子、欲しい……っ」
今にも泣きそうな顔で囁き、両脚を絡みつけてくる。すべすべのタイツの感触とむっちりした太ももの柔らかさが心地いい。
「わかりました……出しますよ……っ」
深く息を吸い込み、抽送の速度を跳ね上げる。ベッドが激しく軋む。息が荒ぶる。発火したように全身が熱を帯びる。美夜が眉をひそめる。色っぽく喘ぐ。巻きつけた脚に力を込める。
「出る、出る、出る……っ」
ずん、と膣奥を突き、二度目の射精を迎える。
「あはぁぁぁ……っ」
美夜が背中を浮かせた。汗ばんだ肢体に痙攣のさざ波が走る。両手がすがるように伸びてきた。ひざ裏を支える体勢から、覆いかぶさって抱きつく。美夜の四肢が心地よく絡みついた。
「お……おぉぉ……っ」
射精に打ち震えるあいだも、収まってからも、熱く柔らかな膣ヒダに繰り返し繰り返し搾りとられた。
豊乳に顔をうずめ、しばらく時間が経った。ふたりの呼吸が徐々に落ち着いてくる。
カーテンの向こうでエアコンがごうん……と音を立てた。互いの肌に貼りついた汗が徐々に冷えてきて、いったんシャワーを浴びたほうがいいかな……と冷静な思考が頭を巡り始める。
「ふふ……どうだったかしら……?」
くしくしと髪を撫でられる。とろりとした心地よい眠気が訪れた。
「あの、先生……まだプレイって続いてるんでしょうか?」
「……終わりどきを決めとくべきだったねぇ……」
急に素に戻りなすった。
こほんこほんと可愛らしく咳払いをして、メガネを指で整える。
「で、どうだったかしら?」
「最高でした」
「あっ、んん……っ、こ、こらぁっ、突きながら感想言うのっ、禁止ぃ……っ。あっ、あんっ!」
嬌声を弾けさせ、美夜がほんのり顔を赤らめる。
「……友也さんをくんづけするとすっごいドキドキしたし、敬語使われるのもなんかぞくぞくした」
「俺もだよ。めちゃくちゃ新鮮だった」
くすくすと笑い合い、唇を重ねる。美夜が手を握ってきた。唾液の池の中で舌がうねり、細指が指で愛撫するかのように蠢き、恥骨をねちっこくこすりつけてくる。口と口、指と指、性器と性器それぞれで交わるような感覚。
「そろそろ口調戻してもいい? 今すっごい友也さんに甘えたいの」
「嫁が可愛すぎて死にそう」
「あぅ」
口をもにょもにょさせる仕草が可愛らしくて仕方がない。
「ま、そうだな。……どうせ洗濯するし、服装はこのままでもいいか?」
「さては友也さん、あたしの女教師コスにハマったな? さっきからち○こが元気すぎるんだよね」
「……おっしゃるとおりでございます」
美夜が猫のように目を細め、舌なめずりをしながら腰をくねらせる。卑猥すぎる仕草にごくりと喉を鳴らした。
「どうする、女教師に遊ばれたい? それとも腰抜かして泣きじゃくるまで犯したい?」
「美夜は腰抜かして泣きじゃくるまで犯されたいんだな」
膣がきゅっと締まる。ぷいと顔を逸らしたが遅すぎると思うんです。
「まあ……それは否めないところですね、はい」
「キャラがブレブレだぞ……」
くすくすと笑い合い、もういちどキスをする。
「それじゃ、次は後ろからさせてくれるか」
「はーい。あ、今ほんと敏感になってるから……すぐうつぶせになっちゃうけどだいじょうぶ?」
「ん、それはそれですげぇ好きだから大歓迎」
「うちの旦那さんはほんとエロいなぁ」
「お嫁さんがエロすぎるせいで俺もエロくなってるんだよなぁ」
「お互いさまということですなぁ。それかシナジー効果的な?」
「とつぜんの意識高い系」
なんのキャラだよ、とふたたび笑いあった。
このあと、シャワーを浴びて休むまでにもう3回交わり、大満足のまま眠りについた。
この小旅行のあと、家にいてもたまに美夜がメガネをかけたり、指示棒で乳首当てゲームをしてきたりするようになった。
このゲームで友也が責める側になると、一発で当てても美夜が顔を真っ赤にして「当たってませんけど?」という顔をした。
白状するまでねちっこく責めると、
「ムラムラするんじゃー!」
と美夜が逆上して押し倒してくるようになった。夫婦の営みのパターンが多様化して嬉しい限りだった。
<了>