「熟女ブーム」と言われて久しい。
しかし「日本で若い女が大流行」とは言わないので「ブーム」と呼ばれているうちはまだ一般化してないともいえる。
タピオカがブームと言っても味噌汁の具にしたら客に文句を言われるし、特に熟女を売りにしていない風俗が「42回目の17歳」という感じの女性にセーラー服を着せて出したらチェンジもやむなしなのである。
しかしアダルトコンテンツの熟女需要が昔より高まっているのは確かだ。
ただ日本は少子高齢化によりコンテンツ利用者の平均年齢も上昇する一方なため「熟女人気」ではなく、ただ単に「同年代の女を求めた結果」という説もある。
このまま高齢化に歯止めがかからなければ熟女の方がメジャーになり、本当にアダルト業界で「若い女ブーム」と呼ばれる日がきてしまうかもしれない。
どちらにしても熟女需要は確実にあり、オシリス文庫も読者層が若いラノベというジャンルでありながら、三十路越えのヒロインや人妻、母などが普通に出てくる。
もしかしたら「ラノベは若者が読んでいる」という発想こそがTHE中年であり、実際はおっさんしか読んでいないのかもしれないが、だったらなおさら熟女需要はある。
それに、熟女が好きな若い男がいるのも事実である。
ちなみに熟女の体は「熟れた豊満なボディ」と表現されることが多いが、実際は年を取れば取るほど「水分含有量」が減るので、熟れた果実というよりドライマンゴーになってくる。
もちろん水分不足は肌だけのことではなく、下半身も同様である。
よって、どれだけ若い女にはない貪欲な性欲を持っていても、肉体的には水気が足りなくなりがちなので、ローションなどの助っ人を持参するのがデキる熟女好きの姿だ。
一方で熟女に対して体ではなく精神的安寧を求める人もいる。
熟女風俗に若い男が行くと「若いわね! あらあらどうしましょう!」と、演技かもしれないが、それだけで喜んでくれるらしく「最近テレビでよく見る俳優のほら! なんとか君に似てるわ!」という見え透いたお世辞を言われても相手が熟女なら「老眼で本当にそう見えており、なんとか君の名前もド忘れで本気で出てこないだけだろう」と思うことができるそうだ。
イケてるものを全て「シュッとしてる」で片づけるように、童貞でも短小包茎でも全部「カワイイ」で受け入れてくれる熟女の「包容力」に魅力を感じている男も多いのだ。
つまり「年上の女に可愛がられたい」という欲求を満たしてくれるのが「熟女」というジャンルである。
今回紹介するのはそんな欲求を満たすためにあるような作品だ。
『BBAズ 異世界で奴隷になって年上お姉さまたちに弄ばれています』
漫画家兼コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。近年は切れ味するどいコラムでも人気。『ひとりでしにたい』『負ける技術』『生き恥ダイアリー』など著書多数。一日68時間(諸説あり)のツイッターチェックを欠かさない。
株式会社KADOKAWA発のアダルトライトノベル。300点を超える官能小説をデジタル初出で配信中。全作品が電子書籍なのでBOOK☆WALKER、Amazon、DMMなどいろんなサイトですぐ購入できます!
(編集部注:全年齢向けです。FANZAでは配信しておりませんのでご注意ください)