現在大人気の競走馬を美少女に擬人化したソシャゲに私もご多分に漏れずハマっている(編集部注:2021年5月現在)。
オタクの言う「沼」というのは深いだけではなく、無限に広がることでも有名であり、和太鼓漫画からスパンキングに目覚めるなど、漫画やゲームなどがきっかけで別のジャンルにハマるというのはよくあることだ。
趣味や興味が広がるのはいいことである。
しかし、この馬ゲームがきっかけで別のジャンルにハマるとすれば「顔面騎乗」というレア進化をする方も若干いらっしゃるとは思うが、大多数が「競馬」だと思う。
ソシャゲから競馬というのは、場合によっては地獄とヘルの反復横飛びになってしまい、気づいたら馬ではなく遠洋漁業船に乗っていたということもあるので、好奇心と探求心が旺盛な方は気をつけてプレイしてほしい。
ちなみにこのゲームは「アダルト二次創作禁止」なことでも有名である。
登場する少女たちのモデルになっているのは実在の競走馬である。
ただでさえがんばって走ってくれているお馬さんたちを文字どおりエロ同人誌みたいな目に遭わせるというのは、本人(馬)にはもちろん、許可してくれた馬主や競走馬界隈に申し訳が立たぬというものだ。
それに馬といったらナニがとは言わないがナニがアレである、放っておいたらとんでもないDB(ドスケベブック)が出回るのは容易に想像がつくので、個人的には先手を打つのは賢明だと思う。
しかし、このゲームの世界ではご法度(はっと)だが、競走馬界隈において「子作り」、つまり「種付け」は非常に大事なことである。
競走馬というのは「血統」がとにかく重要であり、優秀な成績を残した馬は引退後「種馬」となり、種付け料が1000万円を超える馬もいるらしい。
つまり、人間がティッシュやゴム状の物体に入れて捨てているものに1000万円の価値があるということだ。
しかし、馬にも人間と同じように、種付けの上手い下手、好みというものがあるらしく、種付けが大好きで、ほかの馬が種付けに連れていかれる時でさえ「俺も」とついていこうとする馬もいれば「僕は種付けよりニンジンとか食べてた方がいいんで」という現代の若者みたいな馬もいるという。
さらに、小柄な栗毛の馬にしかヤル気にならないため「金髪ロリ」というあだ名をつけられた馬もいたそうだ。
関係者はどうにか意中の牝馬に種付けさせるため、まず金髪ロリ馬でヤル気にさせて、挿入の直前で別の馬に差し替える作戦を取ったりしたそうだが、バレて怒られた(馬に)らしい。
人間だって、前戯段階では若い金髪美女だったのに、挿入段階で天パのBB(ブスババア)に差し替えられていたら確実に返金騒動である。
関係者には悪いがバレてよかったと思う。
人間の場合、血統も無関係とは言いきれないが、初代は優秀なのに二代目はボンクラということはよくあるし、金持ちそうなおっさんと、モデルのような若妻、そしておっさんそっくりな娘という家族構成はセレブタウンではかなりスタンダードと聞く。
人間はどちらかというと、血統より、生まれてからの課金の方が重要と言われているので、どれだけ優秀でもその精子に馬ほどの高値がつくということはない。
だがそれは現実の話であり、異世界なら別である。
今回はそんな「種馬」になった男の話だ。
『掟の村 ~掟に従って俺と子作りをする女たち~』
これが今回紹介する作品だ、タイトルではわからないが異世界転生ものである。
漫画家兼コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。近年は切れ味するどいコラムでも人気。『ひとりでしにたい』『負ける技術』『生き恥ダイアリー』など著書多数。一日68時間(諸説あり)のツイッターチェックを欠かさない。
株式会社KADOKAWA発のアダルトライトノベル。300点を超える官能小説をデジタル初出で配信中。全作品が電子書籍なのでBOOK☆WALKER、Amazon、DMMなどいろんなサイトですぐ購入できます!
(編集部注:全年齢向けです。FANZAでは配信しておりませんのでご注意ください)