昔は、創作物、特に漫画は「ストーリーを消化し終わっても人気がある限りは続ける」という、ガムを味どころか物理的に消滅するまで噛み続ける方式が主流であった。
しかし、無理に引き延ばしたことによりあとになって「あの作品は『軟骨武術会編』で終わらせるべきでしたな」と、語尾が変なオタクにケチをつけられ、かえって名作になり損ねる場合もある。
よって、最近は人気作品でも、無理な引き延ばしはせずキリのよいところでタイトに終わらせることが増えているように感じる。
人気作品でもわりと早めに切り上げる時代になったということは「不人気作品は光の速さで切られる」ということだ。
コミック1巻発売1ヵ月で終了が決まるなどもはや当たり前で、酷い時には発売前から見込みなしと判断され「電子版のみ発売」という滅びの呪文を唱えられることもしばしばだ。
昔であれば「やたら分厚い1巻が出る」というのが打ち切り漫画の定石だったが、最近は紙で出るだけでも御の字であり「1巻が紙で出て、2~3巻がまとめて電子だけで出る」というのが、我々の逆ウィニングロードのテンプレになりつつある、ちなみに「まとめて」というところがミソだ。
もちろん電子版のみであれば際限なく出せるというわけではない、売れなければ、てめえにやる原稿料もギガ数もないのだ。
よって紙本でも電子でも、巻数が多い作品は「作者がその出版社の社長」でもない限りは人気作と思っていい。
今回紹介するのは巻数を見ただけで「オシリス文庫の人気作」とわかるものだ。
『クーデレすぎる未来の嫁の面倒な7日間』
漫画家兼コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。近年は切れ味するどいコラムでも人気。『ひとりでしにたい』『負ける技術』『生き恥ダイアリー』など著書多数。一日68時間(諸説あり)のツイッターチェックを欠かさない。
株式会社KADOKAWA発のアダルトライトノベル。300点を超える官能小説をデジタル初出で配信中。全作品が電子書籍なのでBOOK☆WALKER、Amazon、DMMなどいろんなサイトですぐ購入できます!
(編集部注:全年齢向けです。FANZAでは配信しておりませんのでご注意ください)